《星が瞬くから不完全な夜空》御礼その2
2019年 09月 17日
人の気配は無く
黒い木々も寝息をたてそうな静けさの中
仕事帰りの放心で
ゆっくりと歩いて帰っていた時
ふと見上げた夜空は
海よりも深い暗闇で
星がその存在を瞬かせていました。
いつもなら、きれいだなと眺めているはずが
その時は、星の光が邪魔だなと
思ったのでした。
自分はきっとあの星ではなくて
もっと奥に在るだろう光が届かない無数の星のひとつだから
その光を見せないでほしいと
真夜中の僕は感じたのだと思います。
星のない黒い夜空の中、闇に包まれて知る
ひとり
幾つもの星の光に照らされることで知らされる
ひとり
僕は2種類のひとりの自分を思い
少しの間、夜空を見ながら佇んだのでした。
(続く)
by 9-romitsu
| 2019-09-17 01:36
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